何故にありがたきかなみ仏は 熱き涙の知らずこぼるる
照滴008
本文
何故にありがたきかなみ仏は 熱き涙の知らずこぼるる
形式
#短歌
カテゴリ
#3.信仰・信心
ラベル
#仏 #涙 #信心 #慈悲 #悟り
キーワード
#仏 #感謝 #熱き涙 #信仰体験 #こぼれる
要点
感謝や信仰の深さが、知らず知らず涙となってあふれることを表す。
現代語訳
何とありがたいことか、私の知らぬうちに仏への熱い涙がこぼれている。
注釈
熱き涙:信仰や感謝の深い感情の表現。
こぼるる:自然にあふれ出ることを示す古典的表現。意識的な理由(論理や理性)ではなく、感情が突き動かされ、自然と涙が流れる。
解説
信仰の深さや宗教体験の感情的側面を描写。仏への思いが無意識に涙となってあふれる様子を通して、信心の自然さと深さを伝える短歌。
深掘り_嵯峨
理屈や知識を超えた、純粋な信仰の体験を歌っています。仏の存在(み仏)が「ありがたい」と感じられるのは、教義を理解したからではなく、「知らずこぼるる」涙という根源的な感情の反応によってです。
この涙は、喜び、救済、感謝、あるいは長年の苦悩からの解放など、複雑な感情の集合体であり、他力(仏の力)によって心が動かされた、真の帰依の瞬間を示しています。